【Area】日本・静岡
【Style】Hazy Double IPA
【ABV】 8.5%
【ML】 500

-Brewer's Voice-
FHArシリーズの2作目！Hazy Double IPAです。
今回も前回同様にホップの使用量が多く、ホップのアロマとフレーバーを強めて、アルコール感を払拭し、飲み心地の良さを追求しました。
ドライホップでは、Manilita / Luminosa / Citra CRYO / Peacharineを使用。
ManilitaやLuminosaの黄桃のような甘い果実感を主体に、Citra由来の柑橘感で風味が単調にならないようにしています。
ピーチやマンゴーのようなトロピカルフルーツの香りに、柑橘も感じます。
味わいは、黄桃のような風味に甘みはありますが、口当たりは滑らかで、程よい苦みがあります。
余韻には、柑橘系のほのかな苦みと柔らかな甘さがあります。
*****

これは来たるべき日に備え、
世代を超えた師弟コンビが
修行に明け暮れていた頃の数年前……。
「何かを成し遂げるには、
　　基礎を疎かにしてはいけない」
――それが、師匠6代目の口癖である。

師Alchemistが基礎的なホップ術式を唱え、
弟子もそれに呼応した。
その刹那――空が割れ、真紅の雷鳴が地上を貫いた。

次の瞬間、
マシマシに増幅されたホップが空間を包み、
制御不能なホップエネルギーが解き放たれる。
未熟な弟子が唱えた術式の暴走を
目の当たりにした師匠は、即座に訓練を中止した。
異常な力の奔流に、
若きAlchemistはその場に立ち尽くし、肩で息をしていた。

「この身体のどこに、
　　　そんな力があるというのだ……」

落ち着きを取り戻した師匠は、
少年の内に、ただならぬ覇気が潜んでいることを確信した。
あのホップの暴走は、偶然では片付けられない。
修行を終えた師Alchemistは、胸騒ぎを覚えながら、
重い足取りでHop Libraryへと向かうのだった。

ドライホップで使用したManilitaやLuminosa由来と思わせる黄桃のような甘い果実感。さらにCitraの明るい柑橘の印象が加わり、ほのかな苦みも良い塩梅に。柔らかな甘さと口当たりのなめらかさで、さらなる飲み心地の良さを追求へ。